当院で主に使っている薬の説明
横田耳鼻咽喉科医院院長 横田 昌也
主に耳鼻咽喉科での使い方ですので、他院や薬局では別の説明のこともあります。
抗生物質について | セフゾン バナン、セフスパン、フロモックス |
この薬は | 細菌を殺す薬です。細菌 が感染した炎症に使います。 |
副作用 | 発疹、じん麻疹などの過 敏症状がおこることがあります。下痢、むか つき、食欲不振などの胃腸症状が現れること があります。(セフゾンは乳幼児で粉ミルク の場合、便が赤くなる事がありますが心配は いりません。) |
用い方と注意 |
血液中の抗生物質の濃度 を保つために、できるだけ一定時間ごとに服 用します。 |
合成抗菌剤について | クラビット |
この薬は | ニューキノロン系といわ れる合成抗菌剤で細菌を殺す薬です。細菌が 感染した炎症に使います。 |
副作用 | 発疹、かゆみ、不眠、め まい、頭痛、吐き気等が起こることがありま す。強い光に皮膚が過敏に反応する事もあり ます。 |
用い方と注意 | ある種の胃薬がこの薬の 作用を弱める事がありますので、胃薬を服用 している方は医師に確認してもらってくだ さい。また、ある種の消炎鎮痛剤と併用する とけいれんを起こす事がありますので、痛み 止め、解熱剤、風邪薬、筋肉や関節の薬など は医師の許可を得てから服用してください。 |
抗生物質について | ホスミシン |
この薬は | 細菌を殺す薬です。細菌 が感染した炎症に使います。 |
副作用 | 発疹などの過敏症状がお こることがあります。むかつき、食欲不振な どの胃腸症状が現れることがあります。特殊 な構造の抗生物質ですので、他の抗生物質で アレルギー反応や過敏症状が出た場合でも 比較的安全に使えます。 |
用い方と注意 | 血液中の抗生物質の濃度 を保つために、できるだけ一定時間ごとに服 用します。 |
抗生物質について | エリスロシン、クラリシッド |
この薬は | マクロライド系抗生物質 といわれるもので、細菌の発育を抑制する作 用があります。細菌が感染した炎症に使いま す。また、慢性副鼻腔炎(ちくのう)や慢性 の呼吸器感染の場合、ふつう抗生物質として 使う量の半分から4分の1の量を数ヶ月続 ける治療法を行うことがあります。これは、 この薬に体自身の抵抗力を高める作用があ るからです。 |
副作用 | 発疹などの過敏症状がお こることがあります。食欲不振、吐き気など の胃腸症状が現れることがあります。 |
用い方と注意 | 血液中の抗生物質の濃度 を保つために、できるだけ一定時間ごとに服 用します。症状や年齢によって量や飲み方は 異なりますので、医師の指導をよく守って下 さい。喘息の薬のテオドールやアレルギーの 薬のトリルダン等と同時に服用すると、薬の 作用が強くなってしまう事があります。 |
消炎・鎮痛剤について | ロキソニン、ボルタレン |
この薬は | 炎症によっておきている はれをとり、痛みをやわらげる作用がありま す。とくに痛みに対してよく効きます。また、 発熱をおさえる作用もあります。 |
副作用 | 発疹、かゆみなどの過敏 症状がおこることがあります。腹痛、胃の不 快感などが現れることがあります。肝臓や腎 臓に影響を与えることがあります。胃・十二 指腸潰瘍の人は症状を悪化させることがあ ります。 |
用い方と注意 | なるべく胃を荒らさない ように、食後に服用しましょう。 |
消炎・鎮痛剤について | ソランタール |
この薬は | 炎症によっておきている はれをとり、痛みをやわらげ、熱を下げる作 用があります。 |
副作用 | 発疹などの過敏症状がで ることがあります。消炎鎮痛剤の中では最も 胃腸を荒らしにくい薬ですが、食欲不振、胸 やけなどの胃腸症状がおこることがありま す。 |
用い方と注意 | なるべく胃を荒らさない ように、食後に服用しましょう。 |
副腎皮質ホルモン剤について | プレドニゾロン |
この薬は | 炎症をおさえ、アレルギ ーや免疫反応をおさえる作用をはじめ、たく さんの働きがあり、多くの病気に使われます。 |
副作用 | 副腎皮質ホルモンはもと もと副腎という臓器からごく微量ずつ分泌 されているものですが、治療に用いる量は大 量ですので、ホルモンの過剰からくる副作用 を起こす事があります。顔がむくんだり、肥 満症、糖尿病、胃潰瘍、高血圧や感染症を起 こしやすくなることがあります。 |
用い方と注意 | 長く服用を続けて急に服 用を中止するとショックなどの危険な状態 を起こす事がありますので、徐々に量を減ら すようにします。また、症状が軽くなったか らといって、勝手に中止するとかえって悪化 する事があります。ホルモンの使用量はでき る限り少なくてすむようにされていますの で、医師の指導を守ってきちんと服用してく ださい。 |
消炎酵素剤について | アクディーム、ダーゼン |
この薬は | 炎症による腫れをとり、 痛みをやわらげ、粘稠な分泌物や痰を溶かし て排出しやすくする作用があります。 |
副作用 | 発疹、発赤などの過敏症 状、下痢、食欲不振などが起こる事がありま す。 |
用い方と注意 | アクディームはにわとりの 卵白から抽出された酵素ですので、卵白にア レルギーのある人には過敏症がでます。この ような人は必ず医師にお伝えください。 |
気道粘液調整・粘膜正常化剤について | ムコダイン |
この薬は | 粘稠な痰や分泌物を薄め て出しやすくしたり、粘膜の修復を促す作用 があります。鼻、のど、気管の炎症や滲出性 中耳炎の時に使います。 |
副作用 | 食欲不振、胃の不快感、 発疹などの過敏症が起こる事があります。 |
用い方と注意 | |
アレルギー疾患の治療薬について | アゼプチン、アレジオン ザジテン、ニポラジン、ジルテック、アレグラ |
この薬は | 体外から入った異物に対 して過敏に反応する現症をアレルギーとい います。これらの薬はこのアレルギーの反応 をおさえる作用があります。アレルギ−性鼻 炎、喘息、湿疹、じんましんなどに使います。 |
副作用 | ねむけ、倦怠感、のどの 渇き、食欲不振などが起こる事があります。 |
用い方と注意 | 眠くなる人があるので、 危険な作業や車の運転には注意しましょう。 花粉症の人は症状が出る季節の少し前から 服用を始めます。 |
アレルギー疾患の治療薬について | ポララミン |
この薬は | 体外から入った異物に対 して過敏に反応する現症をアレルギーとい います。この薬はこのアレルギーの反応をお さえる作用があり、アレルギ−性鼻炎、湿疹、 じんましんなどに使います。鼻や気道の分泌 をおさえるので風邪薬としても使われます。 |
副作用 | ねむけ、発疹、口やのど の渇き、胸焼けなどが起こる事があります。 |
用い方と注意 | 眠くなる人があるので、 危険な作業や車の運転には注意しましょう。 |
アレルギー疾患の治療薬について | セレスタミン |
この薬は | 副腎皮質ホルモンと抗ヒ スタミンの2種類の薬が混ざった薬です。ア レルギーの反応をおさえる作用があり、アレ ルギ−性鼻炎、湿疹、じんましんなどに使い ます。 |
副作用 | ねむけ、発疹、口やのど の渇き、胸焼けなどが起こる事があります。 副腎皮質ホルモンはもともと副腎という臓 器からごく微量ずつ分泌されているもので すが、治療に用いる量は大量ですので、長期 に服用すると、ホルモンの過剰からくる副作 用を起こす事があります。顔がむくんだり、 肥満症、糖尿病、胃潰瘍、高血圧や感染症を 起こしやすくなることがあります。 |
用い方と注意 | 眠くなる人があるので、 危険な作業や車の運転には注意しましょう。 また、長く服用を続けて急に服用を中止する とショックなどの危険な状態を起こす事が ありますので、徐々に量を減らすようにしま す。また、症状が軽くなったからといって、 勝手に中止するとかえって悪化する事があ ります。ホルモンの使用量はできる限り少な くてすむようにされていますので、医師の指 導を守ってきちんと服用してください。 |
ビタミンB12について | メチコバール |
この薬は | ビタミンB12は末梢神経 の障害を改善する働きのあるビタミンです 。 |
副作用 | 発疹、食欲不振、吐き気、 下痢などが起こる事があります。 |
用い方と注意 | すぐに効果が出る薬では ないので、医師とよく相談しながら根気良く 治療を続けましょう。 |
胃薬について | ザンタック、セルベックス |
この薬は | 薬の種類によって、胃酸 の分泌を抑制したり、胃の粘膜を保護したり、 傷ついた胃壁の修復をしたりする作用があ ります。 |
副作用 | 発疹、吐き気、便秘など が起こる事があります。 |
用い方と注意 | 種類の違う胃薬を併用す る事もあります。 |
代謝を促進する薬について | アデホス |
この薬は | 体の中のいろいろな組織 や筋肉のエネルギーの元となる物質で、AT Pと言います。血液の流れを良くする作用が あるので、脳血管障害、心不全、眼精疲労、 慢性胃炎、めまい等の治療に使われます。 |
副作用 | のぼせ、頭痛、眠気、皮 膚のかゆみ、吐き気、食欲不振などが起こる 事があります。 |
用い方と注意 | すぐに効果が出る薬では ないので、医師とよく相談しながら根気良く 治療を続けましょう。 |
消化管運動改善剤について | ナウゼリン |
この薬は | 胃腸の運動を高めて、胃 からの内容物の排出を正常にする働きがあ ります。吐き気、食欲不振、腹部膨満感等に 用いられます。 |
副作用 | じん麻疹、かゆみ、下痢、 腹痛などが起こる事があります。眠気、ふら つき、動悸、血圧低下、発汗、乳汁分泌、乳 房が張る感じ等が起こる事もあります。 |
用い方と注意 | 食前に服用してください。 |
整腸剤について | ラックビー、レベニン |
この薬は | 乳酸菌や酪酸菌を含む製 剤で、正常の状態で腸の中に住み着いている 細菌が、抗生物質でやられて起こる下痢等の 症状を改善します。また、急性や慢性の腸炎 等にも用いられます。 |
副作用 | 特にありません。 |
用い方と注意 | 湿気を避けて保管してく ださい。 |
めまいの薬について | メリスロン |
この薬は | 内耳性のめまいを抑制す る作用があり、また脳の中の血液の流れを改 善する作用もあるので、耳からのめまいに用 います。 |
副作用 | 発疹や吐き気が起こる事 があります。 |
用い方と注意 | |
めまいの薬について | トラベルミン |
この薬は | 脳幹を鎮静してめまいを 止め、それに伴う吐き気などの症状を改善す る作用があります。めまいや乗物酔いに用い られます。 |
副作用 | 眠気、倦怠感、頭痛等が 起こる事があります。 |
用い方と注意 | 噛み砕くと苦いので、そ のまま飲み込みます。眠くなる人があるので、 危険な作業や車の運転には注意しましょう。 |
血管収縮剤の点鼻薬について | トーク |
この薬は | 粘膜の血管を収縮させる 作用があり、炎症による粘膜の腫れ、充血を 改善し、鼻の通りを良くします。 |
副作用 | 眼圧を高め、頭痛がした り、かゆみ等が起こる事があります。長い期 間用いると、効き目が落ちるばかりか、かえ って粘膜の充血を起こし鼻がつまる事があ るので注意しましょう。 |
用い方と注意 | あまり回数を多く用いる と副作用を起こしやすくなるので、回数、期 間等、医師の指示どおりに用いましょう。 |
精神安定剤について | セレナール |
この薬は | おだやかな鎮静作用があ り、筋肉のこりをほぐす作用もあります。神 経症だけでなく、高血圧症、自律神経失調症 などに伴う不安をやわらげ、心身の緊張をと きほぐす作用があります。 |
副作用 | 眠気、倦怠感、食欲不振、 口やのどの渇き、発疹等を起こす事がありま す。大量に長期間服用すると依存性を生じて、 この薬を服用しないと不安になったり、眠れ なくなったりすることがあります。 |
用い方と注意 | 眠くなる人があるので、 危険な作業や車の運転には注意しましょう。 |
鎮咳去痰薬について | ブロチン |
この薬は | 桜の皮から抽出したエキ スです。気管の運動をたかめて、気管支から の粘稠な分泌物の量を減らし、痰をうすめて 吐き出しやすくする作用があります。 |
副作用 | 特にありません。 |
用い方と注意 | 他の薬と併用されます。 |
止血剤について | アドナ |
この薬は | 毛細血管を補強して、毛 細血管からの出血を防ぐ作用があります。 |
副作用 | 食欲不振、胃部不快感、 発疹等を起こす事があります。 |
用い方と注意 | 他の止血剤と併せて用い られる事が多いです。 |
抗プラスミン剤について | トランサミン |
この薬は | 血液は凝固因子と血小板 が一緒に働いて固まります。ところが、プラ スミンという酵素がこれを溶かしてしまい ます。この薬はこのプラスミンを阻止して止 血を助ける作用があります。また、抗アレル ギー作用や抗炎症作用があるので、扁桃炎等 ののどの炎症や湿疹にも使います。 |
副作用 | かゆみ等の過敏症状や食 欲不振、吐き気、腹痛等を起こす事がありま す。 |
用い方と注意 | 他の薬と併せて用いられ る事が多いです。 |
筋緊張緩和剤について | テルネリン |
この薬は | 中枢神経に働いて、筋肉 の緊張を緩める作用があり、また、筋肉の痛 みをやわらげる作用もあるので、腰痛、頚肩 腕痛に用いられたり、脳の障害や脊髄の損傷 による麻痺の治療に用いられます。 |
副作用 | ねむけ、頭痛、めまい等 を感じたり、吐き気等が起こる事があります。 |
用い方と注意 | 降圧利尿剤と一緒に飲む と血圧が下がりすぎる事があるとの報告が あります。 |
気管支拡張剤について | イノリン |
この薬は | 気道を拡げ、気管支のけ いれんを抑える作用があります。喘息や気管 支炎などに用いられます。 |
副作用 | 動悸、頭痛、めまい、熱 感、吐き気、食欲不振、発疹等が起こる事が あります。 |
用い方と注意 | 服用量が多すぎると、動 悸や血圧に影響する事があります。 |
鎮咳去痰剤について | キョウニン水 |
この薬は | 気管支炎等の咳をおさえ、 痰を出しやすくします。 |
副作用 | 大量に服用した場合、吐 き気、下痢、めまい、頭痛、動悸等が起こる 事があります。 |
用い方と注意 | 服用量が多すぎると、副 作用が出る可能性がありますので、投与量を 守りましょう。 |
去痰剤について | セネガ |
この薬は | 痰を出しやすくします。 |
副作用 | 大量に服用した場合、吐 き気、下痢、食欲不振が起こる事があります。 |
用い方と注意 | |
鎮咳剤について | フスコデ |
この薬は | 3種類の成分が合わさっ て、咳をおさえる働きをします。 |
副作用 | 便秘、眠気、めまい、頭 痛、動悸、食欲不振、発疹等が起こる事があ ります。 |
用い方と注意 |