「文昇問題 其の一」
当選の段 |
お年玉付き年賀状で、次男が2等を当てた。友達から4枚来ただけで、当たった。こっちは数百枚で、切手がやっとだったというのに。当たる時はこういうものだと、よく聞くが、本当だった。
息子が年賀状と新聞の当選番号とを見比べていて、「あっ!」と言った。私はふざけていると思い、「当たったんか?」と訊くと、「そうや」と切り返された。ゴロ寝していた私は、半信半疑で起き上がり、新聞と年賀状を息子から奪い取り、自ら確認した。今度は私が「えっ!」と叫んだ。それを聞いた妻が、冗談はええねんという様な顔つきで、年賀状を確認し、「うっ!」と動きが止まった。
翌日、当選した葉書を郵便局に持っていくと、局員に「はぁ!」と、不審がられたが、確認後は「お、おめでとうございます。に、2等、ぁ、あ、当たっていますぅ!」と、局員の方が興奮していた。息子と二人で喜んでいると、局員が言葉を続けた。「本当に当たるんですね」。
くじ運の悪い私の横で、今次男が、カタログから選んだ『任天堂Wii』で遊んでいる。
<2008・5月>