「文昇問題 其の一」

寝台はしんどいの段

 

  初めて一人で、寝台列車に乗った。岩手の一関に行くのに、高松〜東京間を走る寝台特急サンライズ瀬戸に、途中の大阪から乗り込んだ。深夜0時34分 大阪駅発だ。まず、自宅を出て、最寄りのJRの駅へ。切符を出そうとしたが、大阪市内 → 一ノ関の乗車券が無い。いや、財布ごと無い。探している時間はないし、道中のお金が全くない。自宅に戻り、わずかの現金とクレジットカードを1枚手に取り、車で大阪駅へ。入場券で構内へ入り、ぎりぎり列車には間に合った。特急券は財布と別にしていたので、寝台の場所はわかっている。ただ、乗車券が無い。検札に来た車掌は、「ゆっくり東京までお休みください」と優しかったが、せっかくの寝台なのに、後悔ばかりで、ほとんど寝られず、「サンライズ瀬戸」ではなく、「財布無い、窃盗?」いや、「散々や、焦ったぁ!」、どっちが面白いかと考えている自分は、職業病だろうか。そんなこんなで、傷心の私を乗せた列車は、朝7時08分に東京駅へ着いた。

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  東北新幹線に乗り換える為、改札を通ると、駅員に止められた。乗車券を失くした事を告げると、「一ノ関まで切符を買え」と言う。大阪駅では、入場券で入ったのだが、JR東日本は西日本と違い、厳格だった。「乗車券を買え」と言う。東京駅で、乗車券を再発行してもらい、手持ちの現金を減らしたくなかったので、精算はカードで済ませた。仕事を終え、大阪へ戻ると、私の財布が自宅で見つかった。「あ〜ぁ、何と間抜けな私!!」。払い戻しをしてくれるというので、再発行の切符と、路上に落としたと思い込んでいた切符を持って、最寄り駅へ。すると、「カードで精算した場合、払い戻しはJR東日本で」と言いやがる。元々同じ国鉄やろ。払い戻しの為に「東京まで来い」って、理不尽だ。もとはといえば、財布を自宅に落としてきた私が、悪いのだが、東京駅のみどりの窓口で一言言ってくれていれば、現金で買っていた。しばらく東京へ行く予定もないので、どなたか関東方面の仕事の依頼をお待ちしております。
  今現在、JR東日本と係争中だが、使ったクレジットカードのようには、楽天とはいかないようだ。
                       
                                        <2014年>