「6年3組 上国料浩」

平成八年四月発行 会報第二号より

 僕は人前で話すのが、大嫌いです。緊張するからです。だからクラスではあまりしゃべりません。

ところが、“お楽しみ会”というのがあって、クラスメートの前で何かしなくてはならなくなりました。仕方なく、友だちのY君と漫才をやりました。僕は小学3年の頃から漫才に興味を持っていました。特にWヤングさんの大ファンでした。そこで同じくお笑い好きのY君とコンビを組み、ネタは、Wヤングのまったくのコピーでした。浜寺プールでやっていたのを、真似しました。

 それをお楽しみ会でやったら、大うけしました。『漫才って、観るよりやる方がおもろいやん。次は自分でネタを創って、やってやろう。』と思いました。

 でも、人の前でしゃべるのは緊張するからイヤです。

PS.

 その後、私は自分でネタを作り、中学・高校の6年間、T君という新しい相方と漫才をやりましたが、プロの漫才師になろうと思った事はありませんでした。成るなら、1人でする仕事やと思っていました。

 桂文枝の弟子になり、初めて挨拶をしたのが、新生Wヤング師匠。その時、私の頭は小学6年生に戻っていました。

(桂 小國)